「CRMとは、何ですか?」~これで解決!CRM 5つの疑問

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CRM

読者の皆さんは、CRMをご存じでしょうか?

CRMとは、売上・利益に貢献する“優良客”を増やしてビジネスを成功に導く顧客志向のマネジメント手法のことです。多くの企業では今、ビジネスのさらなる成長を期待してCRMを積極的に活用しています。しかし一方でCRMの役割が今ひとつ飲み込めず、CRMを導入するまでに至っていない企業も少なくありません。

そこで今回は、CRMにまつわる「5つの疑問」を解決しながら、CRMに関する基本的な理解を深めていきたいと思います。

本コラムの目次

疑問1:そもそもCRMとは何ですか?

疑問1:そもそもCRMとは何ですか?

回答1:CRMとは、顧客との関係を管理するマネジメント手法のことです。

CRMは、英語の「Customer Relationship Management」の略語であり、日本語では「顧客関係管理」、あるいは簡単に「顧客管理」などと訳されます。その言葉通り、顧客との関係を構築・管理するマネジメント手法を意味しています。

CRMでは「顧客」を企業のビジネスにとって最も重要な要素と位置付けています。かつては「ヒト」「モノ」「カネ」―― すなわち技術力・営業力を持った優秀な人材、競合他社に追随を許さない高品質の製品・サービス、投資を支える豊富な資金の三つがビジネスを成功させるのに必要不可欠な要素と考えられてきました。けれども、いかに優秀な人材が高品質の製品・サービスを提供しても、製品・サービスを購入する顧客が存在しなければビジネスは成り立ちません。そこで顧客を中心に据え、事業戦略やプロセスも含めたビジネススタイルを考えていこうというのが、CRMなのです。

実は顧客中心のビジネススタイルは、人が商取引を始めたときから存在したとも言われています。しかし、顧客中心のビジネスを遂行するには、顧客情報を蓄積・管理してさまざまな角度から徹底的に分析し、顧客の嗜好に合った製品・サービスを提供する必要があります。かつてのように台帳に顧客情報を記録し、あとは経験と勘に頼る方法では到底叶うものではありません。

そんな状況を一変させたのが、ITシステムの発達です。ITシステムによって膨大な顧客情報の蓄積・管理が可能になり、顧客情報の分析結果を可視化できるようになったことが顧客中心のビジネスへの移行を促しました。それと同時に使われ始めたのがCRMという言葉で、顧客情報を管理・分析するITシステムが目的とする概念を示すために考案されました。本来のCRMは事業戦略やプロセスを含むマネジメント手法のことであり、ITシステムはあくまでもCRMを支援するツールにすぎませんが、ITシステムを指してCRMと呼ぶことがあるのは、CRMがITシステムと切っても切れない関係にあるからです。

疑問2:なぜCRMが注目されるのですか?

疑問2:なぜCRMが注目されるのですか?

回答2:ビジネス環境の変化により、顧客を囲い込む必要性が高まったからです。

多くの企業が顧客中心のビジネススタイルへの変革を目指し、CRMを積極的に導入し始めています。どうして今、CRMが注目されているのでしょうか?

その理由は、ビジネス環境の変化にあります。高度成長期、バブル期などの好景気の時代はどの業界も市場が拡大し、新規顧客を獲得することが容易でした。他社に乗り換えた顧客であっても、高品質・低価格な製品・サービスを作りさえすれば、取り戻すことが可能でした。

ところが経済成長が行き詰まり、少子高齢化による人口減少時代を迎えた現在、たとえ高品質・低価格な製品・サービスを投入しても顧客を獲得するのは困難な状況です。例えば、住宅業界ではバブル期に比べて新築戸建件数が半分以下に減少しましたが、同じように市場規模が大幅に縮小した市場も少なくありません。そうした業界では新規顧客の獲得はもちろん、一度失った顧客を取り戻すことは至難の業です。

市場規模が縮小傾向にあるにもかかわらず、市場にはモノがあふれて顧客ニーズが多様化しているのも、ビジネスを難しくする要因になっています。さらにインターネットとスマートデバイスの普及により、製品・サービスの機能や価格を容易に比較できる時代になったことで顧客を失うリスクも高まっています。

このように企業同士の競争が激化する中で注目されているのが、CRMです。CRMによって製品・サービスを購入した顧客を囲い込み、将来も引き続き自社の製品・サービスを購入してもらうように戦略を立案・実行するわけです。

ただし、CRMシステムを導入しただけでは、十分ではありません。顧客中心のビジネスを成功させるには、体制やプロセスも含めて改革に取り組む必要があります。例えば、顧客情報の管理を担当者任せにして名刺データベースだけを共有している企業ならば、すぐにでも顧客情報を全社で一元化するようにプロセスを変更しなければなりません。一元的に集約された顧客情報から各顧客の嗜好や行動を分析し、「見込顧客」「既存顧客」「優良顧客」などに分類します。そして、見込顧客を新規顧客として獲得し、既存顧客を利益価値が高い優良顧客へと育てます。また、SNS(ソーシャルネットワークシステム)を活用するなど、それぞれの顧客とのコミュニケーションを密にする仕組み作りも重要になります。

CRMを導入すれば、こうした施策を効果的に実施することが可能です。だからこそ、多くの企業がCRMに注目し、CRMを導入しているのです。

<参考>『失敗しない!CRM導入ガイド』はこちらでご覧いただけます。

CRMの全体像

疑問3:CRMにはどんなメリットがありますか?

疑問3:CRMにはどんなメリットがありますか?

回答3:顧客情報を分析・可視化し、効率的に利益をもたらします。

顧客中心のビジネスを成功させるためにCRMを導入すると、どのようなメリットが得られるでしょうか? ここではCRMを支援するツールであるCRMシステムも含めたメリットを考えてみましょう。

CRMを導入した企業が得られる最大のメリットは、詳細な顧客情報を可視化できることです。前述したように担当者各人がそれぞれ個別に管理していた顧客情報の管理を一元的に集約することで、顧客それぞれの状況が見えるようになり、それをビジネスに効率的に活用することが可能になります。

従来も、チェーンストアを展開する小売業界であればPOSシステム、BtoBが中心の製造・流通業界であれば販売管理システムを利用することで、季節や時間帯などある程度の購買予測を立てることは可能でした。それにCRMを連携させて顧客の購買履歴を詳しく分析すれば、より戦略的な営業・マーケティング活動が行えます。

例えば、ある製品の商談に成功したベストプラクティスを顧客情報にひもづけておけば、同じ製品の購入を検討している見込顧客に対して、効率的にアプローチすることができるでしょう。商談で利用したプレゼンテーション資料を共有しておくと、資料を作成するために使われていた無駄な時間や手間が大きく軽減されます。同様に保守メンテナンスやクレーム処理などのサポート情報を共有すれば、適切な対応を素早くとることが可能です。

また、「商品Aを購入した顧客は、商品Bを購入する傾向がある」という分析結果をもとに、顧客それぞれに対して個別におすすめ商品を紹介するOne to Oneマーケティングも実現できます。これは顧客にとっても大きなメリットであり、自分が興味のある分野の情報のみを効率的に受け取れるようになります。このように顧客情報を分析・共有し、顧客の購買に結び付けて売上・利益を得られることがCRMのメリットなのです。

なお、こうしたCRMのメリットを継続して得るには、効果を分析して次のプロセス改善に役立てるPDCAサイクルを常に回さなければいけません。ITシステムに頼るだけでなく、市場や顧客の変化に即応できるように、戦略やプロセスを柔軟に変更できる体制を整えておくことも大切です。

疑問4:CRMはどのように活用しますか?

疑問4:CRMはどのように活用しますか?

回答4:まずは既存顧客への適用から。効果を見ながら見込顧客へ広げます。

では、CRMはどのように活用すればよいのでしょうか? ITシステムを含めたCRMの機能やメリットを踏まえながら考えてみます。

CRMの基本は顧客情報を管理することです。とは言え、CRMを導入していない企業でも顧客データベースに顧客情報を記録していることが一般的です。CRMと単なる顧客データベースの違いは、蓄積できる顧客情報量、ビジネスにつながる分析能力に大きな差がある点です。

一般的に運用されている顧客データベースには、顧客の連絡先や購買履歴程度に限られています。それ以上の情報は、これまでにも述べてきたように担当者任せの場合が少なくありません。これでは、会社として顧客情報を有効活用することは困難です。

CRMの目的は、顧客それぞれに最適な製品・サービスを提供して顧客満足度を高め、顧客と良好な関係を構築して顧客の購買行動を維持することです。そのために、CRMには顧客に関する詳細な情報を正確に蓄積していきます。

顧客情報と一口に言っても、CRMでは非常に詳細な情報を管理できます。例えば、会社名、部署名、担当者名(キーマン)などの定量情報をはじめ、購買目的、志向やニーズなどの定性情報を含めて顧客属性として管理します。また、購入した製品・サービス、取引数量・金額などの購買実績、頻度や予算、次期購入見込みなどの拡大余地に関する情報も登録しておきます。CRMの活用は、これらのすべての情報を蓄積し、社内で共有することから始めます。

こうした顧客情報を分析・活用することで前述したメリットが得られることになります。ただし、何もない状態からCRMを運用するには、それなりの経費や手間がかかります。また、CRMを導入したからと言って、すぐに効果が現れるわけでもありません。

CRMのメリットを比較的早期に得るには、まずは既存顧客に適用するところから始めるとよいでしょう。既存顧客の情報を分析してニーズに合致した製品・サービスを個別に提供し、顧客満足度を高めて優良顧客を増やしていくのです。既存顧客が優良顧客に育ち、自社の製品・サービスを継続的に購入してもらえれば、ある程度の売上・利益を確保できます。既存顧客を対象にすることは、経費削減にも寄与します。

見込顧客を新規顧客として獲得するのは、既存顧客を維持するよりも数倍の経費がかかるため、既存顧客の管理状況と効果を見ながら適用するとよいでしょう。

疑問5:どんなCRMを選択すれば良いですか?

疑問5:どんなCRMを選択すれば良いですか?

回答5:目的に応じたCRMソリューションを選択しましょう。

CRMを導入するには、どのようなソリューションを選択すればよいでしょうか? CRMは、機能と目的によっていくつかに分けられます。

代表的なCRMソリューションと言えるのが、営業支援(SFA=Sales Force Automation)を目的とするソリューションです。このソリューションは、営業力強化や営業活動の効率化を実現するもので、顧客情報を中核として、商談状況、訪問スケジュール、見込みや実績などをを統合的に管理します。最も一般的なCRMソリューションであり、オンプレミス型で社内に構築するパッケージ製品のほか、SaaS型のクラウドサービスも広く利用されています。

こうした営業支援機能を含むCRMソリューションを導入する際のポイントは、「シングルインプット・マルチアウトプット」が実現されているかどうかです。例えば、よくあるのがスケジュールはグループウェア、日々の活動報告はメール、案件管理はスプレッドシートといったように、それぞれ別のツールを使っているために業務が分断され、次の行動につながらないというケースです。これを解消するには、顧客管理から日々の活動、案件管理まで一度の入力(シングルインプット)だけで、あらゆる情報レポートに表示・出力(マルチアウトプット)できる仕組みを利用することが最善策になります。何よりも業務がシームレスにつながる操作性、使い勝手を重視してCRMソリューションを選ぶことが、導入に失敗しない秘訣です。

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シングルインプット・マルチアウトプット

このほか、コールセンターやサポートサービスの業務効率化を目的とするCRMソリューション、マーケティング戦略の立案を支援するCRMソリューションなどもあります。最近は、これらの機能をすべて網羅したソリューションも存在します。

企業によってはCRMに関しての知識やノウハウが不足し、最適なCRMソリューションを選べない場合もあるでしょう。そうした企業におすすめなのが、CRMコンサルティングサービスです。これを利用すれば、現状分析から戦略の構築、プロセス改革を含む計画立案から企業に最適なCRMソリューションの選定、実際の構築・運用の支援までをサポートしてくれます。具体的なCRMソリューションの選定は、こうしたコンサルティングサービスやソリューションベンダーに問い合わせてみると良いでしょう。

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