うまく回らないのには理由がある!業務におけるPDCA成功の勘所

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PDCA

仕事の進め方としてよく語られる「PDCA」。営業部門はもちろん、企画部門や生産部門、開発部門など、企業のあらゆる部門でPDCAを1つのサイクルとして確立していくことが日々の業務を円滑に進め、業務における最適なパフォーマンスを発揮することにつながります。しかし、このPDCAがうまく業務の中で確立できていない企業は少なくありません。では、なぜPDCAサイクルがうまく回らないのでしょうか。今回は、PDCAの基本的な考え方について振り返りながら、PDCAが業務の中でうまく確立できない原因とその解決策について分かりやすく解説していきます。

本コラムの目次

PDCAとは?

PDCAとは、様々な業務を進めていくための方法論として広く普及していますが、もともとは生産管理や品質管理における考え方からスタートしたものです。具体的には、目標や計画を示す「Plan」、計画に基づいて実行する「Do」、計画に沿って実行できているかを評価する「Check」、計画をベースに必要に応じて改善を行う「Action」の4プロセスの頭文字をとって「PDCA」と呼ばれ、これを継続して回していく「PDCAサイクル」を確立することが業務を円滑に進めていくためには必要です。PDCAサイクルの考え方は、国際的な標準規格となっているISOでも用いられており、世界的に定着した考え方の1つとなっています。

PDCAサイクル

■Plan(計画):これまでの実績や将来予測を念頭に目標を設定し、その目標を達成するためのプランニング(計画)を行います。最終的には具体的な行動計画に落とし込むことが重要です。

■Do(実行):目標を達成するための具体的な行動計画に基づいて、計画を実行に移していきます。単に実行するだけでなく、その結果を評価につなげるために定量的な形で測定できるような指標を持つことが大切です。

■Check(評価):行動計画に沿って実行したことが達成できているかどうかの検証、評価を行います。評価は「よくできた」といった感覚値ではなく、「計画に対して何%達成した」といった数値化した事実として捉えていくことが求められます。

■Action(改善):評価によって得られた結果をもとに改善を行います。計画通りであれば維持し、より高い目標に切り替えることも。計画とのギャップがあれば、改善策を練り、行動に移ります。

このP(計画)→D(実行)→C(評価)→A(改善)を1つのサイクルとして、再び次の行動計画を立てていくことで、業務におけるPDCAサイクルが確立できます。

仕事の中でPDCAがうまく回らない理由

PDCAの考え方は、様々な業務に応用できるもので、多くの企業が日常的に業務に取り入れています。皆さんも日ごろの業務でPDCAを考え、実行に移したことがあるはずです。しかし、考え方は理解できるもののPDCAがうまく確立できないという声を耳にします。なぜうまくPDCAサイクルを確立できないのでしょうか。ここでは2つの視点が重要になってきます。

1つは、そもそもの考え方が整理できていないという課題です。PDCAをサイクルとして確立するためには、最初の「P」がきちんとした考えに沿って計画されていないと、当然ながら後のプロセスに大きな影響を及ぼします。この計画、考え方をきちんと整理することが、PDCAサイクルを上手に回すために必要不可欠です。

うまくいかないもう1つの原因が、PDCAサイクルを回すためのツールや管理手法がバラバラで、かえって忙しくなり途中で挫折してしまうというものです。どれだけ考え方がしっかりしていても、実行に落とした後の報告や相談に多くの時間がかかり、評価もままならないほど忙しくなってしまっては本末転倒。結果として、PDCAサイクルは絵に描いた餅となってしまいます。逆に、そもそも日々の業務が忙しく、計画立案に向けた考え方を整理する時間が取れないという方もいらっしゃるでしょう。いわゆる“分かっちゃいるけど忙しい”という状態です。

これら2つの原因は、営業部門だけでなく、企画部門や開発部門など、どの職種にも当てはまる課題です。きちんと最初の計画を立てるための考え方を整理する“考え方問題”と、管理のための管理に時間がかかり忙しくなって挫折する“忙しい問題”は両輪で解決していく必要があるのです。

きちんとした計画を立てるためのポイントは「重要度」や「緊急度」

行動計画の立案には目標が正しく設定されていることが重要です。この目標に向け、それぞれの業務に「重要度」や「緊急度」を設定していくことで、優先順位が定まっていきます。計画を立てるには、目標をベースにした「重要度」や「緊急度」をタスクごとに設定していくという方法が効果的です。

「重要度」や「緊急度」を考慮しないままでいると、日々発生する業務の優先順位付けができず、目先の仕事に追われ続けることになってしまいます。そして、本来やらなければいけないことが後手に回り、なかなか成果に結び付かず、結果としてPDCAがうまく回せなくなってしまいます。このパターンに陥りやすいのが、業務におけるToDoリストを作成し、上から順番にタスクを消し込んでいくタイプの進め方です。

優秀なビジネスマンの多くが、自分の頭の中で重要度や緊急度を判断し、進めるべき業務を優先度に応じて計画を立てています。しかし、本来なら自身の成果や会社の業績に直結するような仕事を優先的に行うべきところが、その判断ができず、5分もあればできるような仕事であっても、ToDoの順番を優先して後回しにしてしまう人が少なくありません。これでは、行動計画となる「P」が整理できず、結果としてPDCAサイクルがうまく回せない結果を生んでしまうのです。

目標達成に向け、タスクや課題などについて考え方を整理する方法の1つに、『時間管理のマトリックス』があります。これはタスクを「重要度」と「緊急度」を使って4つに分類し、優先順位を付ける考え方です。まず、自分が抱えているタスク1つ1つをポストイットに記入します。次に、A3サイズの用紙に「重要度」と「緊急度」の2軸で構成されたマトリックス表の4つの領域にポストイットを貼り、優先順位を付けていきます。頭の中で整理できなかったタスクをマトリックス上に可視化すれば、自分の中での優先順位が明確になります。さらに、誰にでも見えるようになることで上司とその状況が共有でき、適切なアドバイスがもらえるようにもなります。

時間管理マトリックス:重要度・緊急度を軸にタスクに優先順位をつける

営業マンを例に具体的に考えてみましょう。営業マンには売上目標があり、売上達成に向けた計画が必要です。そこで、現状抱えている案件を「受注できる案件」「提案できる案件」「案件化(商談化)できる案件」「ネタを増やす案件」といった形で整理します。そして、1ヶ月の行動計画に「受注できる案件」から優先的に落とし込んでいき、予定をしっかりと立てていきます。受注できるものや提案できるもの、案件化できるものは既に具体化できているため、予定を埋めることができるはずです。そして、予定のない日や時間については、ネタを増やす案件を発掘すべく、新規訪問を目指してテレアポなどの行動に移していけばいいわけです。一般的にトップ営業マンは2週間先までしっかりと予定が埋まっており、さらにその先の予定を埋めるべく日々活動しているものです。

バラバラのツールや管理手法が生む忙しさの問題をどう解決する?

ただし、前述の“考え方問題”を解決できても、それらを実現するためのツールや管理手法がバラバラでは、日々の業務は忙しくなるばかり。現場では下記のような問題がいくつも発生しています。

  • 計画を手帳や会社のスケジューラーなど、複数ツールで管理しているため、うまく情報共有できていない。
  • 活動報告がメールや手書きの報告書、Excelなどバラバラで一元管理されていない。
  • 報告のためだけに会社に戻るといった無駄が発生している。
  • 評価に必要な資料のフォーマットがバラバラ。会議のための資料をわざわざ作り直している。

こうした状況では、営業マンは目先のToDoリストを消していくという行動に陥り、PDCAサイクルをうまく回していくことができなくなっているのです。

Before

これらの問題の解決には、現場に負担をかけることなくPDCAサイクルを回せる統合された仕組みが必要です。例えば、一度、情報を入力すればPDCAの各プロセスで必要な管理資料などが自動生成され、様々な情報に展開できる仕組み“シングルインプット・マルチアウトプット”などが効果的でしょう。

CRM/SFAツールの1つ、eセールスマネージャーであれば、営業マンのスケジュールや日々の活動を、上司を含むメンバー間で共有することができます。案件の進捗一覧や行動予定に関する活動実績の確認など、蓄積された情報を様々な視点で分析することも可能。また、営業活動が可視化されることで計画と実績の差をきちんと分析、評価でき、人脈情報なども考慮しながら、案件ごとに次の具体的なアクションを検討できます。つまり、当初の目標に対してPDCAサイクルがきちんと回せるようになるのです。

また、外出先でもスマートフォンなどに入力すれば営業活動を報告できる機能は営業マンにとってうれしいはず。効率的に業務時間を活用し、できる限り現場に負担をかけないような配慮がされていることが重要になってきます。さらに、タイムライン機能を活用すれば、商談直後にスマートフォンから案件進捗を入力するだけで、商談に関する様々な情報がタイムライン経由で上司や案件に関わる部署に共有・拡散。帰社するまでの間に業務が円滑に進み、顧客へのアクションも迅速になります。その結果、高速なPDCAサイクルが確立できます。

After

そのほか、「しばらく動きがないが、3~4ヶ月後に商談化する見込み」という案件を自動でリストアップし、3ヶ月後に担当営業マンに“お知らせ”を飛ばす機能があれば、計画段階での抜け漏れが防げます。

PDCAサイクルをうまく回すためには、まず計画の段階で失敗しないよう「考え方をしっかり整理する」ことから取り組んでみてはいかがでしょう。今日やるべきタスク、明日やればいいタスク、来週やればいいタスクが混在しているToDoリストでの行動予定を改め、マトリックスを利用した優先順位付けを取り入れるだけでも、業務の効率は格段に上がります。その習慣が身に付いたところで、“忙しさ”の原因になっているバラバラなツールや管理手法の問題を解決する新たな仕組みづくりの整備を進めれば、PDCAサイクルはスムーズに回り始めます。

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